〇 検査データの見方(Ⅰ)
検査データの見方 (Ⅰ)
1)身体計測
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
①標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
②肥満度(%)=(体重-標準体重)÷標準体重×100
③腹囲=内臓脂肪蓄積のリスク判定(メタボ) :男<85cm 女<90cm
2)診察(理学的所見)
診察の際、不整脈、心雑音、浮腫、貧血、甲状腺腫、肺雑音、腹部圧痛、腹部腫瘤、
運動麻痺、知覚異常、腱反射異常などがみられれば、記載されます。
3)眼科検査
視力 裸眼視力(矯正視力)・メガネ・コンタクト使用時も( )内に表示されます。
眼圧 20mmHg以上は緑内障が疑われます。眼科を受診してください。
4)聴力検査
特に、高音部は騒音・加齢などにより障害されます。
5)尿検査
尿糖:空腹時尿糖(+)なら、糖尿病が強く疑われます。
尿蛋白:腎疾患で陽性となりますが、運動や発熱で陽性となることもあります。
尿潜血:尿路結石や膀胱、腎、前立腺疾患で陽性になります。
ケトン体:飢餓状態や糖尿病の管理状態が悪い時に陽性になります。
ビリルビン、ウロビリノーゲン:肝胆道疾患が疑われます。
尿沈渣
赤血球(0~5):尿路系の結石、炎症、腫瘍で増加。
白血球(0~5):尿路系の感染症で増加。
円柱:腎疾患で出現
1)身体計測
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
やせ | 普通 | 太っている | |
BMI | <18.5 | 18.5~24.9 | ≧25 |
%参考 | -10%未満 | -10~+10%未満 | +10%以上 |
①標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
②肥満度(%)=(体重-標準体重)÷標準体重×100
③腹囲=内臓脂肪蓄積のリスク判定(メタボ) :男<85cm 女<90cm
2)診察(理学的所見)
診察の際、不整脈、心雑音、浮腫、貧血、甲状腺腫、肺雑音、腹部圧痛、腹部腫瘤、
運動麻痺、知覚異常、腱反射異常などがみられれば、記載されます。
3)眼科検査
視力 裸眼視力(矯正視力)・メガネ・コンタクト使用時も( )内に表示されます。
眼圧 20mmHg以上は緑内障が疑われます。眼科を受診してください。
4)聴力検査
オージオメーターにて、 | 低音部(1000Hz):30db |
高音部(4000Hz):40db まで聴こえれば正常です。 |
5)尿検査
尿糖:空腹時尿糖(+)なら、糖尿病が強く疑われます。
尿蛋白:腎疾患で陽性となりますが、運動や発熱で陽性となることもあります。
尿潜血:尿路結石や膀胱、腎、前立腺疾患で陽性になります。
ケトン体:飢餓状態や糖尿病の管理状態が悪い時に陽性になります。
ビリルビン、ウロビリノーゲン:肝胆道疾患が疑われます。
尿沈渣
赤血球(0~5):尿路系の結石、炎症、腫瘍で増加。
白血球(0~5):尿路系の感染症で増加。
円柱:腎疾患で出現
6)腎機能検査
濃縮能:第1~第3尿のいずれかが尿比重1.022以上であれば正常。
尿素窒素:腎機能低下・脱水・蛋白質過剰摂取で上昇します。
クレアチニン:腎機能低下をよく表現します。
eGFRは性・年齢とクレアチニンから導かれた腎機能レベルです。(グレードⅠ~Ⅳ)
7)尿酸
高尿酸血症が続くと、尿酸が組織に沈着し痛風を発症します。また、尿路結石の原因になります。
8)糖尿病検査(代謝系)
75g糖負荷試験による分類
血糖値 mg/dl
HbA1c:過去1ヶ月前の血糖の平均値とよく相関します。血糖値のコントロールの指標に使われます。
正常値は6.2以下、6.5以上は糖尿病型です。
9)脂質
総コレステロール:増加すると動脈硬化を促進。栄養不良や肝障害では低値。
中性脂肪:増加すると動脈硬化を促進。
HDLコレステロール(善玉コレステロール):減少すると動脈硬化を促進します。
LDLコレステロール(悪玉コレステロール):増加すると動脈硬化を促進します。
※L/H比 = LDLコレステロール/HDLコレステロール
1. 1.5未満・・・正常
2. 1.5以上2.5未満・・・コレステロールができ始めており、動脈硬化の可能性があります。
3. 2.5以上・・・血栓ができている可能性があり→頸部エコー検査による精査が必要です。
※non-HDL-C = TC(総コレステロール)-HDL-C
LDL-Cだけでなく、動脈硬化を引き起こす物質を総合的に評価します。
(単位 ㎎/dL) *将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
※リポ蛋白分画
リポ蛋白分画によって、脂質異常症の病型を決定します。
正常値
1.α(HDL)↑・・CETP欠損症
2.Preβ(VLDL〉↑・・Hb,皿、IV、V型高脂血症
3.β(LDL)↑・・Ha,Hb型高脂血症
※アディポネクチン・・脂肪細胞から分泌される蛋白
正常値 4.0以上(µg/mL)
動脈硬化や糖尿病を予防する効果がある。
10)血液学的検査
血球計算
白血球数:炎症、喫煙で増加。ウイルス感染症では減少することもあります。
赤血球数:貧血で減少。
血色素:赤血球中にあり、酸素を体内組織に運ぶ働きがあります。貧血で減少。
血小板:止血作用を持ち、減少すると、出血傾向が生じます。
血液像:白血球の内訳
好中球:急性炎症で増加。
リンパ球:免疫に関連。ウイルス疾患で増減。
好酸球:アレルギーに関係。
血清鉄:鉄欠乏性貧血で減少。
濃縮能:第1~第3尿のいずれかが尿比重1.022以上であれば正常。
尿素窒素:腎機能低下・脱水・蛋白質過剰摂取で上昇します。
クレアチニン:腎機能低下をよく表現します。
eGFRは性・年齢とクレアチニンから導かれた腎機能レベルです。(グレードⅠ~Ⅳ)
7)尿酸
高尿酸血症が続くと、尿酸が組織に沈着し痛風を発症します。また、尿路結石の原因になります。
8)糖尿病検査(代謝系)
75g糖負荷試験による分類
血糖値 mg/dl
空腹時 2時間値 | |
正常型 | <110 かつ <140 |
糖尿病型 | ≧126 または ≧200 |
境界型 | 正常型にも糖尿病型にも属さないもの |
HbA1c:過去1ヶ月前の血糖の平均値とよく相関します。血糖値のコントロールの指標に使われます。
正常値は6.2以下、6.5以上は糖尿病型です。
9)脂質
総コレステロール:増加すると動脈硬化を促進。栄養不良や肝障害では低値。
中性脂肪:増加すると動脈硬化を促進。
HDLコレステロール(善玉コレステロール):減少すると動脈硬化を促進します。
LDLコレステロール(悪玉コレステロール):増加すると動脈硬化を促進します。
※L/H比 = LDLコレステロール/HDLコレステロール
1. 1.5未満・・・正常
2. 1.5以上2.5未満・・・コレステロールができ始めており、動脈硬化の可能性があります。
3. 2.5以上・・・血栓ができている可能性があり→頸部エコー検査による精査が必要です。
※non-HDL-C = TC(総コレステロール)-HDL-C
LDL-Cだけでなく、動脈硬化を引き起こす物質を総合的に評価します。
異常 | 基準範囲* | 要注意 | 異常 |
---|---|---|---|
89以下 | 90~149 | 150~169 | 170以上 |
※リポ蛋白分画
リポ蛋白分画によって、脂質異常症の病型を決定します。
正常値
リポ蛋白分画 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
α | 27~51% | 33~53% |
Preβ | 8~24% | 7~21% |
β | 35~56% | 34~52% |
2.Preβ(VLDL〉↑・・Hb,皿、IV、V型高脂血症
3.β(LDL)↑・・Ha,Hb型高脂血症
※アディポネクチン・・脂肪細胞から分泌される蛋白
正常値 4.0以上(µg/mL)
動脈硬化や糖尿病を予防する効果がある。
10)血液学的検査
血球計算
白血球数:炎症、喫煙で増加。ウイルス感染症では減少することもあります。
赤血球数:貧血で減少。
血色素:赤血球中にあり、酸素を体内組織に運ぶ働きがあります。貧血で減少。
血小板:止血作用を持ち、減少すると、出血傾向が生じます。
血液像:白血球の内訳
好中球:急性炎症で増加。
リンパ球:免疫に関連。ウイルス疾患で増減。
好酸球:アレルギーに関係。
血清鉄:鉄欠乏性貧血で減少。
11)肝機能検査
総ビリルビン、直接ビリルビン:黄疸で上昇。溶血や体質性に高い場合もあります。
GOT(AST):主に肝臓、筋肉に含まれる酵素で、肝障害、心筋梗塞、筋炎で上昇。
GPT(ALT):主に肝臓に含まれる酵素で、肝障害で上昇。
ALP:肝、胆道、骨に多く含まれる酵素で、これらの疾患で上昇。
LDH:肝、血液疾患、心臓、筋疾患、悪性腫瘍で上昇。
γ-GTP:肝、胆疾患、特にアルコール性肝障害で上昇。薬物で上昇することもあります。
CHE:脂肪肝、肥満などで上昇。肝硬変、栄養不良で低下。
総蛋白:低栄養、ネフローゼ症候群で低下。
アルブミン:肝臓で作られる蛋白。肝硬変やネフローゼ症候群で低下。
腹部エコー検査も参考にします。
12)膵機能検査
アミラーゼ:上昇は膵炎が疑われます。原因はアルコールか脂肪類過摂取です。
耳下腺炎・卵管炎などでも上昇します。
13)血清学的検査
血沈(赤沈):急性、慢性炎症で促進します。
CRP:急性炎症で増加します。
RF定量:リウマチ性疾患、肝障害などで陽性に出ます。
ASLO:溶連菌感染または感染の既往を意味します。
HBs抗原:B型肝炎ウイルス感染を意味します。
HBs抗体:B型肝炎ウイルスの中和抗体であり、B型肝炎に対して感染防御を示します。
HCV抗体:C型肝炎ウイルス感染を意味します。
RPR、TPHA:梅毒反応の検査。膠原病などでも陽性になることがあります。
14)腫瘍マーカー
α-FP:肝細胞癌で著増、肝細胞が再生するときにも増加。
CEA:大腸癌、肺癌、膵臓癌、喫煙で増加します。
CA19-9:膵臓癌、閉塞性黄疸などで増加します。
ACP、PSA:前立腺癌、前立腺肥大で増加します。
CA125:卵巣癌で上昇します。
総ビリルビン、直接ビリルビン:黄疸で上昇。溶血や体質性に高い場合もあります。
GOT(AST):主に肝臓、筋肉に含まれる酵素で、肝障害、心筋梗塞、筋炎で上昇。
GPT(ALT):主に肝臓に含まれる酵素で、肝障害で上昇。
ALP:肝、胆道、骨に多く含まれる酵素で、これらの疾患で上昇。
LDH:肝、血液疾患、心臓、筋疾患、悪性腫瘍で上昇。
γ-GTP:肝、胆疾患、特にアルコール性肝障害で上昇。薬物で上昇することもあります。
CHE:脂肪肝、肥満などで上昇。肝硬変、栄養不良で低下。
総蛋白:低栄養、ネフローゼ症候群で低下。
アルブミン:肝臓で作られる蛋白。肝硬変やネフローゼ症候群で低下。
腹部エコー検査も参考にします。
12)膵機能検査
アミラーゼ:上昇は膵炎が疑われます。原因はアルコールか脂肪類過摂取です。
耳下腺炎・卵管炎などでも上昇します。
13)血清学的検査
血沈(赤沈):急性、慢性炎症で促進します。
CRP:急性炎症で増加します。
RF定量:リウマチ性疾患、肝障害などで陽性に出ます。
ASLO:溶連菌感染または感染の既往を意味します。
HBs抗原:B型肝炎ウイルス感染を意味します。
HBs抗体:B型肝炎ウイルスの中和抗体であり、B型肝炎に対して感染防御を示します。
HCV抗体:C型肝炎ウイルス感染を意味します。
RPR、TPHA:梅毒反応の検査。膠原病などでも陽性になることがあります。
14)腫瘍マーカー
α-FP:肝細胞癌で著増、肝細胞が再生するときにも増加。
CEA:大腸癌、肺癌、膵臓癌、喫煙で増加します。
CA19-9:膵臓癌、閉塞性黄疸などで増加します。
ACP、PSA:前立腺癌、前立腺肥大で増加します。
CA125:卵巣癌で上昇します。
15)甲状腺検査
甲状腺刺激ホルモンTSHをはかります。低下は甲状腺機能亢進、高値は甲状腺機能低下が疑われま
す。
16)骨密度の検査 骨年齢で表示します。
17)循環器の検査
*血圧 心臓の収縮期の血圧を最高血圧、拡張期の血圧を最低血圧と呼びます。
*心電図 心電図の異常は指示に従ってください。
18)呼吸器の検査
*胸部X線検査
肺野に異常があれば指示に従ってください。
心胸郭比:50%以上は心拡大。
*肺機能検査
相対的肺活量(%肺活量)と息を一気に吐く力(1秒率)で肺疾患を分類します。
*喀痰細胞診:喀痰中の癌細胞の有無を検索します。
甲状腺刺激ホルモンTSHをはかります。低下は甲状腺機能亢進、高値は甲状腺機能低下が疑われま
す。
16)骨密度の検査 骨年齢で表示します。
17)循環器の検査
*血圧 心臓の収縮期の血圧を最高血圧、拡張期の血圧を最低血圧と呼びます。
収縮期血圧 拡張期血圧 | |
高血圧 | 140mmHg≦ または 90mmHg≦ |
正常血圧 | 130mmHg> かつ 85mmHg> |
境界域 | それ以外 |
*心電図 心電図の異常は指示に従ってください。
18)呼吸器の検査
*胸部X線検査
肺野に異常があれば指示に従ってください。
心胸郭比:50%以上は心拡大。
*肺機能検査
相対的肺活量(%肺活量)と息を一気に吐く力(1秒率)で肺疾患を分類します。
1秒率(%) 70 → | 拘束性障害 (肺線維症、間質性肺炎など) | 正常 | ||
混合型 | 閉塞性障害 (気管支喘息、肺気腫など) | |||
%肺活量 | ↑ | 80 |
*喀痰細胞診:喀痰中の癌細胞の有無を検索します。
19)消化器の検査
*胃部X線検査、内視鏡検査:食道、胃、十二指腸の検査。異常があれば指示に従ってください。
*腹部超音波検査:肝、胆、膵臓、腎臓などの検査。異常があれば指示に従ってください。
*大腸検査:便潜血反応が陽性になれば、大腸内視鏡検査、注腸検査などの精密検査を受けてくださ
い。
*胃がんリスク検診 (ABC検診)
血液検査で胃がんのリスクを判定します。
ヘリコバクター・ピロリ菌は胃・十二指腸潰瘍や胃がんの原因として考えられています。
またペプシノーゲンは胃粘膜の炎症や萎縮の状態を表します。
この2つを合わせて「胃の健康度」をはかる検査です。
A群 | B群 | C群 | D群 | |
---|---|---|---|---|
ピロリ菌抗体検査 | - | + | + | - |
ペプシノーゲン法 | - | - | + | + |
胃がん発生の危険度 | 低 | → | 高 |
*E群はABC検査対象外(ピロリ菌除菌後)です。
*B群の方は2~3年に一度、C、D群の方は自覚症状がなくても年に1度の内視鏡検査を受けましょう。
ABC検診は胃がん検査ではありません。
ABC検診は胃粘膜の状態を知るのに有効なものですが、胃がんを見つける検査ではありません。
現在胃がん検査として推奨されているものは、上部消化管内視鏡検査と上部消化管X線検査になります。
20)婦人科検診
乳癌検査:マンモグラフィー(乳房X線検査)または乳房エコー(超音波検査)で異常があれば
指示に従ってください。
子宮癌検査:外子宮口より細胞を採取し、検査します。ClassⅢ~Ⅴは精査が必要です。
21)メタボリックシンドロームについて
内臓脂肪症候群(メタボ)とは臍の高さで腹部CTにて脂肪組織が100cm²以上あることをいいま
す。
統計学的処理により腹囲が男:85cm、女:90cm以上が相当します。
40才以上で腹囲肥満があり、①高血圧・②脂質異常・③糖尿病・④喫煙などが加われば動脈硬化の
リスクが急激に高くなります。
特定健診とは
日本人の死因の1/3は脳卒中・心臓病・腎不全などによりますが、その原因は全て動脈硬化です。
さらに、一旦発病すると非可逆性の変化を伴います。
動脈硬化のリスクは年齢・肥満に加え高血圧・脂質異常・糖尿病などが合併すれば急激に高まります。
そこで、未然に発病を防ごうとの考えから、日常生活を改善してリスクの軽減を図るのが目的です。
積極的支援(リスクの高い人)と動機付け支援
注)*印は判定が喫煙歴の有無に関係ないことを意味する。
特定健診は40才以上の全ての国民に義務づけられました。
リスクの多い方から積極的支援、動機付け支援などの保健指導の通知が保険者より送付されます。
必ず受診してください。
特定保健指導の仕組み(計画)
1) 積極的支援
初回面接 保険指導 体重・腹囲・血圧測定の上、食事指導・運動を軸に生活改善を計画します。
1ヶ月後 保険指導 計画書の見直し。
3ヶ月後 保険指導 計画書の見直し。
6ヶ月で効果判定 体重・腹囲・血圧測定など。
この間毎月、電話・FAX・メールなどで経過を見る(連絡を取り合う)。
2) 動機付け支援
初回面接 生活改善を支援
6か月後効果判定
日本人の死因の1/3は脳卒中・心臓病・腎不全などによりますが、その原因は全て動脈硬化です。
さらに、一旦発病すると非可逆性の変化を伴います。
動脈硬化のリスクは年齢・肥満に加え高血圧・脂質異常・糖尿病などが合併すれば急激に高まります。
そこで、未然に発病を防ごうとの考えから、日常生活を改善してリスクの軽減を図るのが目的です。
積極的支援(リスクの高い人)と動機付け支援
腹囲など | 追加リスク | ④喫煙歴 | 対 象 | |
①血糖 ②脂質 ③血圧 | 40~64才 | 65~74才 | ||
男85cm 女90cm 以上 | 2つ以上該当 | * | 積極的支援 | |
1つ該当 | あり | |||
なし | 動機付け支援 | |||
上記以外で BMIが 25以上 | 3つ該当 | * | 積極的支援 | |
2つ該当 | あり | |||
なし | 動機付け支援 | |||
1つ該当 | * |
注)*印は判定が喫煙歴の有無に関係ないことを意味する。
特定健診は40才以上の全ての国民に義務づけられました。
リスクの多い方から積極的支援、動機付け支援などの保健指導の通知が保険者より送付されます。
必ず受診してください。
特定保健指導の仕組み(計画)
1) 積極的支援
初回面接 保険指導 体重・腹囲・血圧測定の上、食事指導・運動を軸に生活改善を計画します。
1ヶ月後 保険指導 計画書の見直し。
3ヶ月後 保険指導 計画書の見直し。
6ヶ月で効果判定 体重・腹囲・血圧測定など。
この間毎月、電話・FAX・メールなどで経過を見る(連絡を取り合う)。
2) 動機付け支援
初回面接 生活改善を支援
6か月後効果判定
保健指導判定値と受診勧奨判定値
検査値が基準値(正常値)内にあっても、高いところで推移すれば、やはりリスクがないとは
言い切れないので、指導判定値が設けられております。
勧奨値とは治療を始めたほうがよいレベルと考えてください。
以上の如く、検査が正常値にあっても、バランスのとれた食事と適宜な運動を心掛けてください。
自己管理が最も大切です。
判定区分
また、1秒率、%1秒量の組み合わせで閉塞性障害の重症度を判定する
1秒率が70%未満かつ%1秒量80%以上が軽症、79%以下が中等症以上と判定する
1秒率、%肺活量の組み合わせで閉塞性、拘束性、混合性換気障害と判定する
*2 血糖・脂質に影響を与えるために空腹時採血を前提としている
*3 空腹時血糖、HbA1c(NGSP)併合判定C区分の1)2)と判定した場合はOGTTを推奨する
3)4)と判定した場合は、生活改善指導等を実施後その結果を短期間で再評価することが望ましい
*4 尿蛋白が(+)かつ尿潜血が(+)である場合は、尿蛋白をD判定とする。
** 眼圧の基準範囲は9~20mmHgであるが、緑内障の7割がこの範囲内にあるので、判定区分を設定していない
** 総ビリルビンについては中等度までは、上昇に比例して死亡率の減少、動脈硬化予防となるので判定区分を設定していない
** ALPについては、年齢、性、血液型、測定法等によって基準範囲が大きく異なる為、判定区分を設定していない
検査値が基準値(正常値)内にあっても、高いところで推移すれば、やはりリスクがないとは
言い切れないので、指導判定値が設けられております。
勧奨値とは治療を始めたほうがよいレベルと考えてください。
指導判定値 | 受診勧奨値 | 基準値(参考) | ||
血 圧 | 最高 | 130以上 | 140以上 | 140以下正常 |
最低 | 85以上 | 90以上 | 90以下正常 | |
脂 質 | 中性脂肪 | 150以上 | 300以上 | 150以下正常 |
HDL-C | 39以下 | 34以下 | 40以上正常 | |
LDL-C | 120以上 | 140以上 | 140以下正常 | |
血 糖 | 空腹時血糖 | 100以上 | 126以上 | 110以下正常 |
HbA1c | 5.6以上 | 6.5以上 | 6.2以下正常 | |
肝 機 能 | GOT | 31以上 | 61以上 | 35以下正常 |
GPT | 31以上 | 61以上 | 40以下正常 | |
r-GTP | 51以上 | 101以上 | 60以下正常 | |
貧 血 | Hb(男) | 13以下 | 12以下 | 13.2以上正常 |
Hb(女) | 12以下 | 11以下 | 11.2以上正常 |
以上の如く、検査が正常値にあっても、バランスのとれた食事と適宜な運動を心掛けてください。
自己管理が最も大切です。
判定区分
項目 | 異常なし | 軽度異常 | 要経過観察 (生活改善・再検査) |
要医療 要治療・要精検 |
|
---|---|---|---|---|---|
体格指数(BMI) kg/㎡ | 18.5-24.9 | 18.4以下, 25.0以上 | |||
腹 囲 ㎝ | 男性 | 84.9以下 | 85.0以上 | ||
女性 | 89.9以下 | 90.0以上 | |||
血 圧 ㎜Hg (2回測定:平均値) |
収縮期 | 129以下 | 130-139 | 140-159 | 160以上 |
拡張期 | 84以下 | 85-89 | 90-99 | 100以上 | |
心拍数(仰臥位) 回/分 | 45-85 | 40-44,86-100 | 39以下、101以上 | ||
視力(裸眼,矯正両方の場合は矯正で判定(悪い側で判定) | 1.0以上 | 0.7-0.9 | 0.6以下 | ||
聴力 dB | 1000Hz | 30以下 | 35 | 40以上 | |
4000Hz | 40以下 | 35 | 40以上 | ||
呼吸機能(スパイロメトリー)小数点1ケタ表記に変更*1 | 1秒率(%) | 70.0以上 | 69.9以下 | ||
%1秒量(予測1秒量に対する%) | 80.0以上(1秒率70.0%以上) | 79.9以下(1秒率70.0%以上)または80.0以上(1秒率69.9%以下) | 79.9以下(1秒率69.9%以下) | ||
%肺活量(%) | 80.0以上 | 79.9以下 | |||
総たんぱく g/dL | 6.5-7.9 | 8.0-8.3 | 6.2-6.4 | 6.1以下, 8.4以上 | |
アルブミン g/dL | 3.9以上 | 3.7-3.8 | 3.6以下 | ||
クレアチニン㎎ /dL(eGFRを優先して判定)(小数点2ケタ表記に変更) | 男性 | 1.00以下 | 1.01-1.09 | 1.10-1.29 | 1.30以上 |
女性 | 0.70以下 | 0.71-0.79 | 0.80-0.99 | 1.00以上 | |
eGFR(mL/分/1.73㎡による)(小数点1ケタ表記に変更) | 60.0以上 | 45.0-59.9 | 44.9以下 | ||
尿酸 ㎎/dL | 2.1-7.0 | 7.1-7.9 | 2.0以下,8.0-8.9 | 9.0以上 | |
HDLコレステロール ㎎/dL | 40以上 | 35-39 | 34以下 | ||
Non-HDLコレステロール ㎎/dL | 90-149 | 150-169 | 170-209 | 89以下, 210以上 | |
LDLコレステロール ㎎/dL | 60-119 | 120-139 | 140-179 | 59以下, 180以上 | |
中性脂肪 ㎎/dL*3 | 30-149 | 150-299 | 300-499 | 29以下, 500以上 | |
AST(GOT) U/L | 30以下 | 31-35 | 36-50 | 51以上 | |
ALT(GPT) U/L | 30以下 | 31-40 | 41-50 | 51以上 | |
γ-GT(γ-GTP) U/L | 50以下 | 51-80 | 81-100 | 101以上 | |
FPG(血漿)空腹時血糖 ㎎/dL | FPG:99以下かつHbA1c:5.5以下 | 1)FPG:100-109かつHbA1c:5.9以下 2)FPG:99以下かつHbA1c:5.6-5.9 1),2)のいずれかのもの |
1)FPG:110-125 2)HbA1c:6.0-6.4 3)FPG:126以上かつHbA1c:6.4以下 4)FPG:125以下かつHbA1c:6.5以上 1)~4)のいずれかのもの |
FPG:126以上かつHbA1c:6.5以上 | |
HbA1c(NGSP)%*3 | |||||
白血球数 103/μL | 3.0以下, 10.0以上 | ||||
血色素量 g/dL | 男性 | 13.1-16.3 | 16.4-18.0 | 12.1-13.0 | 12.0以下, 18.1以上 |
女性 | 12.1-14.5 | 14.6-16.0 | 11.1-12.0 | 11.0以下, 16.1以上 | |
血小板数 104/μL | 14.5-32.9 | 12.3-14.4 33.0-39.9 | 10.0-12.2 | 9.9以下, 40.0以上 | |
CRP ㎎/dL(小数点2ケタ表記に変更) | 0.30以下 | 0.31-0.99 | 1.00以上 | ||
梅毒反応 | 陰性 | 陽性 | |||
HBs抗原 | 陰性 | 陽性 | |||
HCV抗体 | 陰性 | 陽性 | |||
尿蛋白 | (-) | (±) | (+)*4 | (2+)以上 | |
尿潜血 | (-) | (±) | (+)*4 | (2+)以上 | |
尿糖 | (-) | (±)以上 | |||
便潜血 2日法 | 1日目・2日目 | (-) | いずれか(+) | ||
子宮頚部細胞診 | ベセスダ分類 | NILM | 不適正標本=判定不能(すみやかに再検査)ASC-US | ASC-H,LSIL,HSIL,SCC,AGC, AIS,Adenocarcinoma,Other malig |
人間ドックVoL.33 No.5 2019 99-102
*1 呼吸機能検査は検者、被験者の良好の関係が数値を微妙に変えるので注意するまた、1秒率、%1秒量の組み合わせで閉塞性障害の重症度を判定する
1秒率が70%未満かつ%1秒量80%以上が軽症、79%以下が中等症以上と判定する
1秒率、%肺活量の組み合わせで閉塞性、拘束性、混合性換気障害と判定する
*2 血糖・脂質に影響を与えるために空腹時採血を前提としている
*3 空腹時血糖、HbA1c(NGSP)併合判定C区分の1)2)と判定した場合はOGTTを推奨する
3)4)と判定した場合は、生活改善指導等を実施後その結果を短期間で再評価することが望ましい
*4 尿蛋白が(+)かつ尿潜血が(+)である場合は、尿蛋白をD判定とする。
** 眼圧の基準範囲は9~20mmHgであるが、緑内障の7割がこの範囲内にあるので、判定区分を設定していない
** 総ビリルビンについては中等度までは、上昇に比例して死亡率の減少、動脈硬化予防となるので判定区分を設定していない
** ALPについては、年齢、性、血液型、測定法等によって基準範囲が大きく異なる為、判定区分を設定していない